不動産購入時に気をつけるべき12のこと
「初めての不動産購入でどうすればいいか分からない」
「不動産購入は大きな買い物だし、失敗しないようにするにはどうすればいいの?」
この記事はそんな疑問にお答えする内容となっています。
- 不動産購入の流れを簡単に説明
- すべての不動産購入に共通する気をつけるべきこと
- 土地購入時に気をつけるべきこと
- 物件購入時に気をつけるべきこと
以上4つに分けてご紹介しています。
ぜひ最後までご覧ください。
不動産購入の流れを簡単に説明
まず不動産を購入するまでの流れを簡単に説明します。
不動産購入はおおまかに8ステップの流れで行われます。
- 予算を決める
- 情報収集をする
- 実際に見学する
- 購入申し込みをする
- 重要事項説明を受ける
- 不動産売買契約を結ぶ
- 住宅ローンを契約する
- 決済・引渡し
続いて不動産購入時に気をつけるべきことを説明します。
不動産購入時に気をつけるべき6つのこと|すべての不動産に共通
これから説明する注意すべき点は、土地やマンション、戸建て住宅とすべての不動産に共通して言えることです。
- 諸費用も含めて予算を立てる
- 住宅ローンの手続きを同時進行で行う
- 資産価値が下がりにくい不動産を選ぶ
- どのような災害リスクがあるのか調べる
- 時間帯を変えて周辺環境を観察する
- 重要事項説明をしっかりと受けて、疑問点は解決する
ひとつずつ順番に解説していきます。
1.諸費用も含めて予算を立てる
予算を立てるときは、不動産の価格だけでなく諸費用も含めるようにしましょう。
不動産を買うには物件や土地そのもののお金だけでなく、手数料や税金分のお金も必要です。
不動産の値段だけを気にしていたら、適切な予算を組めなくなってしまいます。
諸費用の内訳は以下の通りです。
- 仲介手数料
- 印紙税
- 登記費用
- 手付金
- 住宅ローン関連費用
- 不動産取得税
「じゃあ全部合わせてどれくらいかかるの?」という疑問が浮かびますが、下の表を目安にして計算するといいでしょう。
不動産 | 諸費用の目安 |
---|---|
新築物件の場合 | 物件代金の3~7% |
中古物件の場合 | 物件代金の6~10% |
土地の場合 | 土地代金の5~10% |
スタートから失敗しないために、諸費用分も忘れずに予算を決めることが大切です。
2.住宅ローンの手続きを同時進行でおこなう
大きな価格の不動産を購入するために住宅ローンを利用する人がほとんどです。
契約寸前に慌てて住宅ローンを探すということにならないために、物件や土地を選ぶと同時に住宅ローンもいくつか候補を決めておきましょう。
人によって時期やタイミングは異なりますが、住宅ローンの手続きはこのような流れで行われます。
不動産購入の流れ | 住宅ローンの流れ |
---|---|
1.予算を決める | ‐ |
2.不動産の情報収集をする | ‐ |
3.資金計画を立てる | ‐ |
4.不動産を探す | 1.住宅ローンの情報収集を始める |
5.実際に物件や土地を見学する | ‐ |
6.購入申し込みをする | 2.事前審査を申し込む |
7.重要事項説明を受ける | 3.事前審査の結果が届く |
8.不動産売買契約を締結する | 4.本審査を申し込む |
‐ | 5.本審査の結果が届く |
9.住宅ローン契約を締結する | 6.住宅ローン契約を締結する |
10.決済・引渡し | 7.融資実行 |
一般的には不動産を探し始めた頃に住宅ローンの情報収集を始めます。
住宅ローンは一言で言うと「借金」です。
月々のローン返済に苦しまないためにも、不動産会社や金融機関とよく相談して進めていきましょう。
3.資産価値が下がりにくい不動産を選ぶ
不動産を選ぶ際、資産価値が下がりにくいと思われるところを選びましょう。
買った物件や土地を将来売る可能性はゼロではありません。
売却するとき資産価値が落ちていたら、買い手はつきにくくなり、最悪所有しているだけでコストがかかる‘‘負動産”となってしまいます。
そうならないために、資産価値が下がりにくい不動産の特徴を把握しておきましょう。
- 駅から近く交通の便がいい
- スーパーやコンビニ、学校が近くにある
- 人が多く街の開発が進んでいる
- 駐車場や廊下、エレベーターなどの共有部分が清掃・管理されている
この4つの特徴を見てみると、「資産価値が高い不動産」=「生活しやすい不動産」とも言えます。
購入後、そして将来の生活を考えて、不動産を購入するときは資産価値にも注目することが重要です。
4.どのような災害リスクがあるか調べる
資産価値に加えて災害リスクも調べる必要があります。
日本は自然災害が多い国です。
被害を抑えるために、以下の3つの方法で不動産に災害リスクがないか調べましょう。
災害リスクの調べ方①地盤が強いか地盤調査を依頼する
土地の地盤が強いか、地盤調査を依頼しましょう。
どれだけ家が耐震性に優れていても、土台となる地盤が弱くては地震が起こったら崩れてしまいます。
不動産の中には、すでに「地盤調査済み」として売り出されているものもあります。
地盤調査が済んでいるか、一度不動産会社や売主に聞いてから依頼するようにしましょう。
災害リスクの調べ方②1981年6月以降に建てられた物件か確認する
購入を検討している物件が、1981年6月以降に建てられたものか確認しましょう。
なぜなら1981年6月以降に建てられた建物は、新耐震基準が適用されて一定の耐震性を期待できるからです。
新耐震基準が適用されていなくても、耐震補強工事がされていれば地震の被害をある程度抑えられます。
「1981年6月以降に建てられたか」「耐震補強工事がされているか」
この2点を確認して地震に強い物件を見つけましょう。
災害リスクの調べ方③ハザードマップでエリアを照らし合わせる
最後はハザードマップを利用しましょう。
ハザードマップとは自然災害の被害を予測して、被害の範囲、避難経路、避難場所などが書かれた地図です。
どこの地域がどのような災害が予想されるかを調べるためにとても便利です。
国土交通省が運営している「ハザードマップポータルサイト」は住所を入力すれば、津波や洪水、土砂災害のリスクを表示してくれます。
また独自にハザードマップを作成している県も多数あるので、市役所のホームページを検索して調べてみましょう。
5.時間帯を変えて周辺環境を観察する
不動産だけでなく周辺環境も観察しましょう。
家が快適でも駅やスーパーが遠かったり、近くにコンビニや病院がなかったら生活は一気に不便になります。
周辺環境を観察するうえで大切なのが、時間帯と曜日を変えて複数回行うことです。
時間帯によって、人通りの多さや街灯の明るさ、騒音など周辺環境が大きく変わる所もあります。
不動産周りを何度も散策して「本当にここなら快適に生活できる?」と自分に問いかけましょう。
6.重要事項説明をしっかりと受け、疑問点は解決する
重要事項説明とは、売買契約前に買主に不動産に関する説明を行うことです。
物件の状態や契約内容、取引条件などが記載されている重要事項説明書を確認しながら説明を受けます。
このとき、疑問点があったらすぐに質問しましょう。
疑問を解決せず曖昧なまま契約を結んだら高確率でトラブルに繋がります。
また説明を担当する人は、説明前に宅地建物取引士証を提示するルールとなっています。
法律で説明は宅地建物取引士が行わなければいけないと定められているので、その点も注意して見ておきましょう。
土地購入時に気をつけるべき3つのこと
続いて、土地を買うときに気をつけることを解説します。
気をつけるべき点はこちらの3点です。
- 家を建てられる土地か
- 土地の前の道路に消火栓が置かれていないか
- 水道やガスなどのインフラが通っているか
ひとつずつ見ていきましょう。
家を建てられる土地か
土地購入の理由が「家を建てたいから」という人は多いです。
しかしすべての土地に家を建てられるとは限りません。
地域によって家を建てられなかったり、建てられたとしても家の種類や規模が制限されるエリアもあります。
建築前提で土地を買うなら、不動産会社に「こういった家(建物)を建てるために土地を探している」と伝えて建築可能な土地をピックアップしてもらいましょう。
土地の前の道路に消火栓が置かれていないか
購入を検討している土地の前に、消火栓は置かれていませんか?
道路交通法第45条により「消防用機械器具置き場」や「消防用防火水槽」のある5m以内には駐車できない決まりとなっています。
つまり該当する土地に家を建てたら、車を駐車するためのスペースを作ることができないということです。
車を持っていない人なら問題ありませんが、何台も車を所有している人にとっては大問題です。
土地の前の道路に消火栓が設置されていないか、実際に現場に行ってチェックしましょう。
水道やガスなどのインフラが整備されているか
水道やガスなどのインフラがきちんと整備されているか、確認することも大切です。
生活を送るために水道やガス、電気などのインフラは必要不可欠なものです。
家を建てる前提で土地を買うのなら、敷地内にインフラが通っていなくてはいけません。
前面道路にまでインフラ設備が届いていれば接続工事だけで済みますが、そうでない場合は引き込み工事を行う必要があります。
不動産会社や自治体にインフラが整っているか確認してから、家を建てる計画を進めましょう。
物件購入時に気をつけるべき3つのこと
最後は、マンションや戸建て住宅の物件を買うときに注意すべき点について解説します。
気をつけるべき点はこちらの3点です。
- 隠れた欠陥がないか住宅診断を行う
- 家具やベッドが入るか広さと高さを測る
- 家族構成が変化しても生活しやすい間取りか考える
ひとつひとつ見ていきます。
隠れた欠陥がないか住宅診断を行う
中古物件を買うときは、契約前に欠陥がないか住宅診断で調べましょう。
屋根や庭、水回りや床などは自分の目で確かめることができます。
しかし細かいひび割れや劣化状態は気づくことは困難です。
そこで住宅診断(別名ホームインスペクション)を依頼して、住宅診断士に物件の劣化状況や欠陥の有無を調べてもらいましょう。
ただひとつ注意点があり、住宅診断でもすべての不具合を把握できるわけではないということです。
しかし購入後に大きな欠陥になって思わぬ出費を出さないために、契約前に住宅診断を受けることを強くおすすめします。
家具やベッドが入るか広さ・高さを測る
現在使っている家具やベッドが入るか、内見時に室内の広さや扉の高さを測りましょう。
「引っ越したけど、お気に入りの本棚が部屋に入らない!」などという失敗はよくあることです。
泣く泣く捨てて他の家具に買い替えたということにならないために、内見に行くときは必ずメジャーを持っていきましょう。
それぞれどれぐらいの広さだったのか、メモをすることも忘れてはいけません。
家族構成が変化しても生活しやすい間取りか考える
将来、家族構成が変化しても生活しやすい間取りかよく見て考えましょう。
数年経って子供が増えたり、パートナーが単身赴任になったり、祖父母と同居したりと、家族構成が変わる可能性は誰にだってあります。
その時に対応できる間取りになっているかよく考える必要があります。
「この部屋は書斎だけど子供部屋としても使えそうだな」
「同居したら畳の部屋はおばあちゃんに使わせたいけど、トイレが遠くて不便そうだな…」
少し難しいですがこのように様々なパターンを想定して考えると、数年経っても不便な思いをしない住宅を選ぶことができます。
まとめ
それでは最後におさらいです。
不動産購入時に気をつけるべきことは合わせて12個あります。
- 諸費用も見込んで予算を立てる
- 住宅ローンの手続きを同時進行で行う
- 資産価値が下がりにくい不動産を選ぶ
- どのような災害リスクがあるか調べる
- 時間帯を変えて周辺環境を観察する
- 重要事項説明をしっかりと受け、疑問点は解決する
- 家を建てられる土地か(土地)
- 土地の前の道路に消火栓が置かれていないか(土地)
- 水道やガスなどのインフラが整備されているか(土地)
- 隠れた欠陥がないか住宅診断を行う(物件)
- 家具やベッドが入るか広さ・高さを測る(物件)
- 家族構成が変化しても生活しやすい間取りか考える(物件)
トラブルなく不動産購入を完了するために、すべて頭に入れておきましょう。
しかし、不動産購入はとても大きな買い物ですから「自分一人で出来るか不安だな…」と感じる人は多いと思います。
そんなときはまず近くの不動産会社に相談してみてください。
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