現金で不動産売買をするときの流れとは?メリットとデメリット、注意点まとめ。
こちらの記事では、現金で不動産売買をするときの流れや、メリットとデメリット、注意点について解説します。
現金で不動産売買をするときの流れとは?
不動産を現金で取得する場合の不動産購入・不動産決済の流れを解説します。
現金で不動産売買をするときの流れ
不動産の購入は、売主に購入の申し込みをすることから始まりますが、購入申し込みの時点で、現金での取得であることが伝わります。売主様がこれを見て問題がなければ、本来は住宅ローンの本審査に移行するのですが、現金での取得であるため、申し込みから1週間程度で売買契約に移行することができます。この期間は、主に不動産仲介業者が契約書などの書類を作成する期間です。
次に、不動産仲介業者から重要事項説明を受け、不動産売買契約を締結し、手付金を支払い、およそ1週間後に不動産決済に移行していきます。この期間は、主に司法書士が売主の抵当権抹消のため金融機関への手続きを行う期間です。
不動産決済の流れについて
前述のとおり、不動産決済は売主への売買代金を全額支払って、買主への物件引渡しで完了します。売主が売買代金の受領を確認した後、鍵や権利書を買主に引き渡し、取引は完了します。その後、司法書士が買主から権利証を受け取り、所有権移転登記などの登記手続きを行います。
即日決済も可能である
即日決済とは、売買契約締結と同時に決済手続きを行うことです。もちろん、買主だけでなく、売主や不動産仲介業者の準備も必要ですし、登記関係の手続きも早めることはできません。事前に即日決済を行う場合は、各当事者の同意と事前準備が必要であることをご承知ください。
売買契約後の決済・引渡し
売買契約締結後、約1ヶ月で決済・引渡しの手続きを行います。一番初めに、決済の当日に立会人が下準備する書類をチェックしましょう。
不動産を現金で購入するメリット・デメリットと注意点
不動産を現金で購入するメリットは、住宅ローン金利などの諸費用が大幅に節約できること、住宅の引き渡しが早いことです。
現金取得のデメリットは、減税措置が受けられなくなること、急な出費に対応できない可能性があることです。また、頭金を多くして住宅ローンを組むことも可能です。
決済方法は2種類ある
決済方法には2種類あります。銀行振込”と 代金引換 ですが、どちらの方法でお金を受け渡すかは、売主と買主が決めることになります。
現金で受け取るケースでは、銀行の契約窓口または不動産会社の事務所で手続きをするのが一般的ですが、現金を受け取った後のことを考えると、銀行で手続きをしたほうがよいでしょう。
買主が、銀行からお金を下ろして現金で支払いたい場合、前もって銀行に連絡をしておかなければ、取引当日に現金を用意できないことがあります。
また、銀行振込で手続きされる場合は、振込手数料がかかります。
司法書士の他に、証人が必要である
不動産売買の決済では、売主、買主、司法書士のほかに、立会人が複数人いる場合がありますので、銀行で手続きを行う際には、事前に出席者の人数を把握し、ブースを手配する必要があります(※通常は、不動産会社が手配します)。
一般的には、次のような人が立ち会うことになります。
- 不動産会社の担当者
- 司法書士の方
- 買主の住宅ローンを担当していた金融機関の担当者
- 売主の住宅ローンを担当していた金融機関の担当者
売却する物件の購入時に住宅ローンが残っている場合は、売却代金で住宅ローンを完済する必要があり、完済後に抵当権を抹消することになります。
そのため、売主の住宅ローンを担当していた金融機関の担当者が立ち会うことがあります。
決済当日に買主と売主が各々準備しなければならない書類
決済当日に買主と売主が各々準備しなければならない書類は、次の通りになります。
買主様でご用意いただくもの
準備するもの | 内容 | 手続き |
---|---|---|
住民票 | 市役所で取得できる | 司法書士に提出する |
印鑑 | 認印でも可能 | 登記関係書類に押印する |
残代金 | 住宅ローンにて支払う場合は不要である | 売り主へ |
固定資産税分担金 | 住宅ローンにて支払う場合は不要である | 売り主へ |
身分証明書 | 運転免許証・健康保険証 | ローンの手続きや登記の手続きに必要である |
仲介手数料 | 決済時に支払う場合は用意する | 不動産会社へ |
買主は、残金、固定資産税の負担分、仲介手数料など各代理店に支払う費用と、印鑑、住民票、身分証明書などの決済に必要な書類を用意します。
住宅ローンで支払う場合は現金は不要ですが、固定資産税の分担金または仲介手数料を住宅ローンから払っても良いかどうかに関しては、金融機関によって異なるため、事前に確認しておくとよいでしょう。
売主様でご用意いただくもの
準備するもの | 内容 | 手続き |
---|---|---|
権利証(※登記識別情報) | 不動産の権利者やデータの詳細に記載されたもの | 司法書士に提出する |
実印 | 実印登録済みの印鑑 | 登記関係書類に押印する |
固定資産税納付書 | 固定資産税の評価証明書でも可能 | 固定資産税分担金の計算に使用する |
領収書 | 残代金の分と固定資産税分担金の分 | 買い主へ |
印鑑証明証 | ・実印登録を証明する書類 ・発行から3ヵ月以内のもの | 司法書士に提出する |
抵当権の抹消書類 | 売却する不動産に住宅ローンの残債がある場合 | 司法書士に提出する |
物件の鍵 | 不動産会社から渡された物件の鍵 | 買い主へ渡す |
パンフレット、管理規約、建築確認の通知書等 | マンション・戸建て共に建物の詳細がわかる書類 | 買い主へ渡す |
権利証、実印、印鑑証明書など、登記に必要な書類も忘れないようにしましょう。
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