広島県福山市のゲタリンピックについて解説!

こちらの記事では、広島県福山市のゲタリンピックについて解説していきます。
前回の記事はこちら。
福山市とは

福山市は、広島県東部に位置し、岡山県との県境に隣接する中核市です。
古くから瀬戸内地域の交通・物流の要衝として発展してきた歴史を持ち、城下町としての風情を残しながらも、産業や文化の中心地として独自の魅力を形成しています。
また、近年は「鞆の浦」をはじめとする歴史的景観や、「バラのまち」として知られる都市ブランドの発信など、観光資源の磨き上げにも力を入れています。
こうした背景から、福山市は“ものづくりのまち”としてだけでなく、“人が訪れるまち”としての価値を高めつつあります。
「ゲタリンピック」とは?

「ゲタリンピック」は、広島県福山市のJR松永駅周辺で毎年9月に開催されていた一般向けのイベントです。
松永地域は、日本の下駄生産の約5割を占める「日本一の下駄の産地」として知られています。この特産品である「下駄(ゲタ)」と「オリンピック」を組み合わせた造語が大会名の由来です。
イベントの発祥と歴史
このイベントは、1993年(平成5年)に「第0回」としてスタートしました。
松永地域では古くから下駄、藺草(いぐさ)、塩などが特産品でしたが、時代の波とともにそれらの産業が徐々に衰退していました。そこで、町を再び活性化させようと、松永商店連合会青年部が中心となって企画したのが始まりです。
地元住民だけでなく、近隣にある福山大学の学生との交流を図る場としても機能しており、学生ボランティアも多数参加して祭りを盛り上げていました。規模は年々拡大し、ピーク時の2014年には約62,000人もの来場者を記録する大規模なイベントへと成長しました。
特産品を活かしたユニークな競技
下駄の祭典というだけあり、イベントの内容はまるで「下駄を使った大運動会」のようなユニークなものでした。
巨大ゲタさばり
重さ1.3トンの巨大なゲタを台車に乗せ、それを引っ張ってタイムを競うタイムトライアル競技。「さばる」とは、備後地方の方言で「引っ張る・すがる」を意味します。
ゲタとばし / ゲッタースピード
足にはめたゲタを勢いよく飛ばし、飛距離やスピードを競います。
ゲタタワー
制限時間内に下駄をどれだけ高く積み上げられるかを競う競技。
その他にも、下駄を将棋の駒に見立てた「ゲタ将棋」や、サンバのパレード、自分の足に合った下駄作り体験、海外のスイーツが楽しめる露店など、バラエティ豊かな催しが行われていました。また、1996年(第3回)にはマスコットキャラクターの「カランくん」も誕生しています。
イベントの終焉と現在
長年にわたり松永の秋の風物詩として親しまれたゲタリンピックですが、2019年(令和元年)の開催が最後となりました。
2020年と2021年は新型コロナウイルスの影響で中止。2022年も準備を進めていたものの、台風の接近により直前で見送りとなっていました。その後、実行委員会において「運営の担い手不足」「資金確保の困難さ」「JR松永駅周辺の会場確保の難しさ」などが議論され、2023年10月に「2024年以降の大会は開催しない」と正式に決定(打ち切り)されました。
しかし、ゲタリンピックの名称が完全に消えてしまったわけではありません。地元企業がネーミングライツ(命名権)を取得したことにより、福山市松永町にある福山市の市営スポーツ施設が、現在も「ゲタリンピック松永健康スポーツセンター」という名称で運営されており、かつて町を熱狂させた祭りの名を今に残しています。
まとめ

いかがでしたでしょうか。
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